知本温泉は「台湾東部一の美景」の誉れを持つ観光地です。その昔より河床から温泉がこんこんと涌き出ていたいといわれます。ここのお湯はアルカリ性炭酸泉で無色、無味、無臭です。水温は100度以上に達し、泉質は最上級です。
いわゆる「内温泉区」、「外温泉区」とは知本渓を境にして付けられた名称です。内温泉区は開発がやや遅かったものの、5つ星クラスの温泉旅館の進出により、その後大規模な商業区へと発展を遂げ、ハイクオリティなサービスを求める外国人観光客に人気を集めています。
一般的に知られる「知本温泉」とは外温泉区を指します。中小の温泉宿が林立し、宿泊・入浴に便利です。内温泉区・外温泉区ともに勢力範囲が拡大し、いまでは区別がつかなくなっています。とはいえ、内温泉区は知本森林遊楽区に近いという地の利により、景観の美しさは外温泉区を勝っています。
知本温泉郷は原住民の集落が多く、原住民料理やいろいろな山の幸が有名です。山菜料理店が林立するほか、チェリモヤやパイナップル、「洛神花」など特産を売る小屋があちこちに出ており、東部ならではの風情を醸し出しています。