玉山主峰に最も近いブヌン人の集落で、国家公園への玄関口にあたります。毎年1月から4月にかけて、梅、桜、梨、桃、ポインセチアなどの花が次々と咲き、絶景を呈します。9月のビンロウ、10月のサザンカも見事です。一帯は昔から温泉郷として知られ、温泉の水温は53℃、水質は透明、疲労回復などに効用があります。
東埔村の後方の山麓には彩虹瀑布と呼ばれる滝があります。およそ30メートルの高さから滑るように落ちてくる水流に午後の光があたると虹色に輝くことからこの名があります。深緑の中を「S」字に落下する乙女瀑布と並んでこの地の代表的名勝にあげられています。
深く切り立った渓谷沿いに進むと「父不知子」と呼ばれる断崖(通称「父子断崖」)があります。この一帯は風化のために落石が多く、かつて上流と下流で父と子が別れ別れになったと言い伝えられています。この父子断崖が八通関古道への入口にあたり、登山者の列が絶えません。