秀姑巒溪の一帯は石灰岩でできていますが、それが川の流れに侵食されさまざまな姿になりました。それら岩石は色が清らかに白く、玉石のように美しいため、「秀姑漱玉」と美称されています。純白の「奚卜蘭ビジターセンター」は「秀姑漱玉」を設計コンセプトに、真っ白な石調塗料で外壁を塗装し、アルミ格子で覆った「秀姑漱玉」を模した日除け板を持ちます。普通の斜め屋根の建物とは違った特徴的な姿は旅人の視線を釘付けにしています。
新しい「奚卜蘭ビジターセンター」には「新太平洋一号店」がオープンしました。東海岸で活動する雅比斯グループが運営を担い、台東パイワン族デザイナー、謝聖華に依頼し、集落の要素を取り入れた、温かみのある木を用いたインテリアとしています。元々のビジターセンターとしての機能の他、書店とカフェとしての機能も加わり、集落の工芸品も販売しています。ここではコーヒーを味わいながら、しばしの休息。本を手に取ったり、先住民の工芸品を鑑賞したりもできます。
「奚卜蘭ビジターセンター」はバザー、読書会、ポップアップ・ディナー等のイベントを次々に行い、東海岸の物語を発掘し続けています。これによりさらに活発な創意を促し、東海岸が世界に向き合うための交流基地として、東海岸先住民集落の新しい太平洋式生活を伝えようとしています。ここはビジターに休息の場を提供するだけでなく、先住民集落でワーキングホリデーを行うボランティアの拠点でもあるのです。ここを通りがかったら、中に入って腰掛けてみましょう。東海岸先住民集落の風情が感じられますよ!