中興製紙工場│変革と再生
1935年に設立された中興紙廠(製紙工場)は、日本統治時代の「臺灣興業株式會社」が国民党政権に引き継がれ、国営企業へと生まれ変わったものです。当時は台湾最大の製紙工場であるだけでなく、東南アジア最大の生産規模を誇っていました。
2001年に操業を停止し、その後13年間の間、廃墟のような状態となっていましたが、2014年に宜蘭県政府に引き取られ、産業遺産の保存と活性化を通じて、文化活動への活用と地域育成のため、老工場をリニューアルし、再活用の機会を切り開きました。
宜蘭が造り出す│活力の醸成
産業遺産でもある歴史建築が特色の「中興文化創意園区」は、長い歴史と文化に富んだ地域的特色をもち、園内は段階ごとに異なった開発行なっています。初期段階として人材や産業の育成、芸術の共創に力を入れている「文化創造区」においては、「私たちが作る宜蘭」と銘打ったブランド精神により、毎年、特別展、映像・音声プロモーション講座、文化イベントなどを継続的に開催しています。また、豊かな才能を秘めたアーティストを園内に入居させて育成しています。「店舗とバックヤードファクトリー」によって作品の創作過程を提示し、手作り教室も同じ空間に統合することで、園内を散策して歴史的な独特の雰囲気を体験できるだけでなく、様々な体験を通して、文化的創造性や芸術によって生まれる「感動」を「心」から体験することができます。
未来に向けた文化創造産業│エネルギーを集めて
老工場の文化創意園区への転換は、宜蘭の文化創意産業に新たな時代を切り開いただけでなく、産官学の連携により、実験のプラットフォーム、美的生活の教育フィールド、芸術と企業の媒介として発展していくことでしょう。地域とのつながりと国際的な視点の共創的な協力を通じて、文化創意産業のクラスター効果を深化、発揮させ、宜蘭の優秀な子供たちが自分たちの故郷で、地域創造のエネルギーを集結し、文化創意産業の豊かな未来を築いていくことに協力していきたいと考えています。