北海岸および観音山国家風景区は交通部観光署により指定された11番目の国家風景区です。2002年7月22日に北海岸、観音山、野柳の3つの風景特定区を受け継ぎ、区内の観光資源を企画管理することになりました。また、基隆市外木山、情人湖、和平島などの景観スポットは、台湾北部の海浜エリアにおける重要な観光スポットであるため、2014年12月15日から「北海岸および観音山国家風景区」に組み入れられることが発表されました。
淡水から萬里まで延びる海岸道路、この路上では緑の山と青い海が眺められ、とりわけ無限に広がった海原が印象的です。また、白沙湾では潮遊び、翡翠湾ではパラグライダーやパラセーリングを楽しむことができ、金山では郷土名物として知られるアヒル肉を食べることができます。さらに、夏の涼しい夜、あるいは冬の寒い日には温泉浴で身体を温めることもできます。良質の湯に浸かると、身体の疲れが取り除けるだけでなく、日常の些細な悩みも忘れることができるでしょう。そして、台湾を代表する観光スポットの一つであるのが野柳です。
ここには地質学上貴重なものがいくつもあり、神業とも言える奇岩「女王頭(クイーンズヘッド)」など大自然が織りなす美を堪能できます。また、なだらかな曲線を描く観音山では、山間にある古寺を巡ってみると良いでしょう。世俗と離れた静けさに包まれ、心が落ち着きます。険しい峰を登っていくと、くねくねと曲がった淡水河が大海へ入っていく様子と高層ビルが立ち並ぶ台北盆地が眼下に広がっています。もちろん、これらの観光スポットは美しいだけでなく、人文的にも興味深いところです。
富貴角灯台を訪れた際には、最北端にある北台湾最大規模の風化石が集まったエリアをじっくりと観察してみてください。そして、金山慈護宮へ参拝に行った際には、廟の入り口にどんな神様がいるのか注意してみてください。十八王宮はどうして昼よりも夜の方が賑やかなのか、マコモダケはどういう経緯でその名が付けられたのか。北海岸を旅すれば、これらの答えは見つかるはずです。この他にも、風景区内の小道や入江なども訪れてみてください。きっと感動と驚きを覚えるはずです。例えば紺碧の海が広がる省道2号線脇の細い道。
ここを曲がってみると、渓流が流れ、棚田が広がる緑いっぱいの山村風景を目にすることができます。慌ただしい旅の途上でも、少し足を停めて、道端の野花や浜辺の防風林、海岸傍にある小さな渓流に目を留めてください。もしそのような時間がなかったとしたら、せめて身体と心を思う存分リラックスさせてください。この土地の山と海、そして、ここに暮らす人々が温かくあなたを迎え入れてくれることでしょう。良い旅の思い出が作れることを私たちは願っています。