草嶺古道とは、新北市貢寮区遠望坑から宜蘭県頭城鎮大里までの山間に続く道を指します。清の時代に開かれた淡蘭古道(淡水から宜蘭まで)の一部分で、すでに130年余りの歴史を持っています。
古道の全長は約10キロ、約3-4時間の道のりです。古道を歩いていると、二か所で石碑を見かけます。それぞれ「雄鎮蠻煙」、「虎」と彫られており、いずれも国家指定の古跡です。山の中腹にある「雄鎮蠻煙」の石碑は、清の時代1867年に立てられました。題字は台湾総兵であった劉明燈によるもので、山の魔物を鎮めるための石碑と伝えられています。頂上に近い坂道沿いにあるのが「虎」の石碑で、これも劉明燈の手になるものです。伝わるところでは、暴風に道を阻まれたことのある彼が、『易経』の中にある「風は虎に従う」という言葉に習い、この字で風を鎮めようとしたということです。
鉄道では、貢寮駅か福隆駅下車、遠望坑新社橋から古道へ。帰りは大里駅乗車。車では、大里天公廟のそばに駐車して古道に入り、往復します。また、山の迫った東北角海岸には、海の見下ろせる登山ルートが多くあります。ハイキングには鼻頭角登山や草嶺古道が、一般向け登山には南雅山、和美山、ラゥ蘭山、隆隆山、福隆山、桶盤堀山や桃源谷など、そして健脚向け登山には湾坑頭山、鶯石山、七兄弟山などが適しています。いずれも日帰りコースです。