中国文化の精髄にふれたければ故宮に行ってみるといいです。1965年に落成した故宮博物院は北京にある紫禁城を参考にして建てられました。院内には寄り抜かれた歴代文物が収蔵されており、書画、銅器、磁器、玉細工、漆器、彫刻、図案、文献など、古美術品の所蔵品総点数の総計は約69万点余りです。北京の故宮博物院と南京の中央博物院の収蔵点数の総和を上回り、世界最大規模を誇っています。所蔵数の豊かさは米国、イギリス、フランスの美術館と並んで世界4大博物館に数えられ、中国芸術文化の研究保存の要所となっています。
院内には、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語、韓国語など7カ国語で書かれた案内ガイドが準備されています。また、これら文物研究に関する勉強会やセミナー、巡回展示活動なども定期的に開かれ、特集などを組んだ出版物は130種類以上に達します。
故宮の向い側には至善園という中国の古典庭園芸術を再現した公園が設けられています。そこは蘭亭、曲水流觴、籠鵝、松風閣、碧橋西、洗筆池、招鶴聴鴬などと呼ばれる八つの景勝地から造られ、中国ならではの雅な庭園の美がいたるところにあふれています。