勝興駅は西部縱断鉄道の最高点にあり、駅のホームには記念碑が建っています。標高は海抜402.326メートルあり、西部縱断鉄道の中で最も自然景観の豊かな地域です。勝興駅の駅舍は日本風の木造建築で、「虎牙式」と呼ばれる設計は魔除けの作用があるということです。
勝興駅は1906年に建造され、百年余りの歴史を有します。構内には日本時代の設備がたくさん残っています。例えば泰安との間を走る列車の通行証として使われていた通票閉塞器式もその一例ですが、現在は中央制御システムに取って代わられ、これらの設備も次第に過去のものになろうとしています。
1998年9月23日夜9時10分をもって167信号場を経て南下した最終列車は最後に新舊山線通過に切り替えられ、舊山線はそれをもって歴史のピリオドを打たれました。
「勝興車站」を訪れる観光客にとってこの旧駅は、懐旧のスポットと成り変わりました。レトロムードあふれるウェディングフォト撮影のスポットとして、そして草原を駆け抜けるサイクリングスポットとして、さらにはトンネル探検のスポットとして新たに生まれ変わりました。また「勝興車站」は1999年4月16日に、苗栗県政府によって古跡指定を受け、歴史的な観光文物として保護されることになりました。